本作品は砂利の上を歩くと、その足跡を追従するかのように砂利が動きだすインタラクティ ブ・インスタレーション作品です。
砂利たちは鑑賞者が去ったあとも時たま思い出したかのように動きだし、かつての鑑賞者による鑑賞の痕跡を隆起させます。
鑑賞者がそれを目にし、かつての鑑賞者について思いを巡らすことは、不在であるはずの他者との邂逅(予期せぬ出会い)といえるでしょう。
また鑑賞者の仕草を記憶し、再提示する砂利たちの存在も忘れてはなりません。
物理的現象を他者の痕跡ととらえるその瞬間に、私たちは「物」との対話をしているはずです。
それは私たちへ眼差しを注ぐ「物」との邂逅なのではないでしょうか。
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ユニット化
本作品では砂利を 300kg、駆動部分にソレノイドを 100 ヶ使用していますが、
筐体はパネル単位でユニット化され、合計 100 のユニットによって構成されています。
その為、ユニット数の増減や並べ替えによって、多種多様な展示空間を活かした展示を可能にしています。
またそのような複数の配置方法によって、さまざまな表情をみせることが出来るのも本作品の特徴です。